経営マンガ、マネーの拳

私の評価

小学館のビッグコミックスペリオールで連載されていたマネーの拳をご存知でしょうか?

作者は三田紀房で、あのドラマにもなったドラゴン桜で有名な作者で、ドラゴン桜が受験指南に関する漫画でしたが、今作は会社経営指南漫画ともいうべき作品です。

本作も月9の枠でドラマ化の話もあったが、結局は制作されないままでした。

主人公である花岡健はボクシングの元世界チャンピオンであり、引退後芸能活動を行う傍、居酒屋の経営にも乗り出すが、あまりうまくはいっておらず、新たに焼肉店を開業しようとしていたところに、実業家塚原為ノ介と出会う。

この出会いがケン(作中では主人公の花岡はこう表記されているため以後この呼び方とする)の実業家としての本当の意味でのスタートとなる。

塚原から1億円の出資を受けられることになったが、そこには条件があり、ホームレスを10人雇うことというものであった。

ケンはその1億円を元に裁縫工場を手に入れ、Tシャツを作って販売するというビジネスを始めることになる。というところから物語は展開していくことになる。

このマネーの拳は、会社を起業するというところから順を追ってストーリーが展開していくため、起業をお考えの方にとっては、起業とはどういうものでどのような流れで会社が成長していくのかを楽しみながら学ぶことができます。

まず、先ほど述べたようにTシャツを作って販売するというビジネスを始めるところから始まります。

いわゆる会社の草創期にあたる部分となります。

そこからビジネスを大きく展開していく過程で、街のタバコ屋をヒントにT−BOXというTシャツチェーン会社へと発展していきます。

これが会社の大きく飛躍する時期にあたり、そこで業績をあげ上場という流れになります。

そして上場することで、メリットもあるのですが、もちろんデメリットもあります。

この作中でも、上場後外部の投資ファンドからの買収問題、社内の人間関係のトラブルといった実際に起こりうる問題なども発生しています。

しかし、それらの問題を乗り越え会社はおおきくなっていき、その後ジーンズメーカーの買収などを経て、大手アパレルチェーンメーカーへと成長していきます。

大まかな流れとしてはこのようなストーリーで展開していきますので、なんとなく起業を考えているという方にとっては非常に興味深い題材なのではないでしょうか。

また、漫画としての魅力にもあふれた作品であるため多くの方にオススメできるでしょう。